第1章 本丸へ
『あの2人は一体どこへ行ったんだあああぁあーー!』
もうどれくら探しただろうか。
こんのすけと手入れ部屋で別れ、陸奥と2人で五虎退と今剣を探していた。
すれ違いを避けるために縁側でしばらく座っていたが来る気配はなく、再び探し歩くことにした。
「ん?こがな梯子、こんなところにあったろうか?」
2階の廊下の角を曲がった先に、天井から伸びる梯子を見つけた。
『ん~なっかたよね。上にいる可能性大!』
見覚えの無い梯子を上って屋根裏部屋を確認すると、
『いた』
「やぁーっと見つけたぜよ」
見つけた2人はスヤスヤと寝息を立てて気持ちよさそうに眠っていた。
きっと走り回って疲れたのだろう。
『何、この生き物?こんなのいたっけ…』
五虎退の周りには5匹の白い動物がスヤスヤ眠っていた。
『えーっとこの生き物なんて名前だっけ?』
「虎のことか?」
『そう!虎だ!可愛いな~』
2205年には人間以外の生き物にも権利が与えられ、動物園などというものは存在せず、全ての動物は人間に生活を邪魔されぬよう厳重な区間に保護されていた。
そのため、実物の動物を見るのは初めてだった。
『ふわっふわ~』
しばらく虎を堪能した後、屋根裏部屋を見渡した。
屋根裏部屋は以外にも広く、隅にダンボールがたくさん詰まれていた。
『なんだろう』
気になったらとりあえず弄ってみたくなる私は、早速ダンボールを漁ることにした。
私の本丸だもん。別に良いよね、開けても。
中には何やら布類が入っていた。
出してみるとずっしり重い。
『これは、枕があるってことは寝具かな?』
「布団じゃな。主は布団を見たことないがか?」
『うん、私が使ってた寝具はこんな風に畳めないよ。これ便利だね。持ち運べるし』
「わしは布団で寝たことはないが、きっと寝心地は最高に違いないぜよ」
『へ~楽しみだな』
新しいベッドを買ったときはワクワクするものだ。
布団で寝るのが楽しみだ。
「…主、腹が減ったぜよ。厨で何か作りに行かんか?」
『そうだね。2人はしばらくこのままにしとくか』