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妖じゃなく婆娑羅者

第1章 本編00~06【完】


03

綺麗な白髪、眼帯をした体格の良い男性が空を見上げていた。
こんな昼間に、何かあったのかなと
目線を追って見てみたら
・・・妖がぎゃーぎゃーと騒いでて思わず噴き出した。

あの人、視えるんだ。

チラッと男の人の視線がこっちを見たので
何だか気まずくなってそのまま学校に向かった。

今日は市さんの家に、この間のお礼をしに行かなきゃと思ってたんだけど

まさかあの人の正体も知る事になるなんて
全然思ってもみなかった。

「いらっしゃい、夏目くん。どうぞ上がって」
「お邪魔します」

お土産を渡してお邪魔しますと上がり、いつも通される客間に行ったら。

「貴志、来たか」
「よう、元気そうだな」
「元就さん晴久さん、お邪魔します」

よくよく見ると朝に見掛けた、体格の良いお兄さんが居て驚いた
ここの関係者なら、戦国武将なのかな。

お兄さんは俺に気が付くと

「よう、アンタ夏目レイコの孫だったんだな。俺は長曽我部元親だ、宜しくな」
「初めまして、夏目貴志です」

わ、まさかの四国の大名だ。
この屋敷にはやっぱ多くの戦国武将が住んでるのかな。

「宜しくな、貴志」と頭をぐりぐり撫でられて
随分気安い人なんだって解った

「貴志に馬鹿が移る、止めよ姫若子」
「ちょっおっま!ひでえのはどっちだ!」

市さんが持ってきたお茶を淹れて来たお盆が元親さんに向けて投げられて

「元就・・・元親・・・?」

にーっこり笑う市さんが、怒っているのか2人に拳骨して
元就さんと元親さんが痛みでうずくまる。

ここの最強は市さんなんだ・・・
俺は3人の輪に入って色々話を聞いて

手の空いた市さんも加わって何だか不思議な感覚だなぁ

元就さんに気に入られてしまったのか
でも、難しい勉強とか解りやすく教えてくれて。

暖かい時を過ごした。
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