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妖じゃなく婆娑羅者

第1章 本編00~06【完】


06

「婆娑羅者の屋敷の事?夏目は行った事があるのかい?」
「あれ、もしかしたらあんまり知られてないんですか?」

名取さんの言葉に驚いた、あの屋敷ってそんなに知られてないんだ。
何度もお邪魔してると言ったら驚きの表情で。

「夏目はその方々に気に入られてるんだね、彼等の屋敷の敷地には呪いが掛けられててね」

普通の祓い人は中々行けないんだ。
そう寂しそうに笑う名取さんは、自分のせいで屋敷の出入りが出来なくなったら大変だと
一緒に行くのは辞退されてしまった。

そうだよな、ホイホイ行けたら彼処は歴史の学者とかでいっぱいになりそ

お土産の大福をたんまり買って屋敷に向かう
市さん達喜んでくれるかな。

お屋敷に着いて、声を掛けたら・・・あれ、皆さん留守かな?
すたすたと歩いて来る気配に、その方を見たら

「む、夏目の小僧かぁ」

あ、市さんのお兄さんの織田信長公

「お久し振りです、近所に新しい大福屋が出来たのでお土産にと思って」

沢山入ったの大福の袋を見た信長公はわしわしと俺の頭を撫でて

「濃!客よぉ」

遠くの方から女の人の声が聞こえた。
濃ってまさか、濃姫様・・・?
颯爽と居間に戻る信長公に着いてこいと言われて
お土産片手にお邪魔すると

ぱたぱたと走って来た女性にお土産を渡して

「まあ、貴方があの子の孫なのね。お茶を出すわ、ゆっくりしてって頂戴」
「ありがとうございます」

市さんや元就さん達居ないのかなと思いつつ
信長公が新聞を読んでる居間にて寛いでたら

「市も小僧共も直ぐ戻る」

暫し待て、と言われたのでのんびりお茶を啜って

「ただいま兄さま!あ、貴志くん来てたのね」
「お邪魔しています」
「今元就達も帰ってくるから」

市さんがパタパタしてる内に皆さんが集まって
元就さん、晴久さん、元親さん、三成さん、吉継さん、そして忍の3人で

大勢集まって一緒に話すのは初めてだな

誰かしら俺の頭を撫でてくるので少しくすぐったい。

「して、この阿呆は姫若子と呼ばれておってな」
「おい毛利ィ!貴志にバラすな!!」
「お茶持ってきたけど、居る?」

市さんが呆れた目で皆にお茶を配って。

この人達とは年が離れ過ぎてるけど、気軽に何でも相談できるこの人達が

此所に居て見守って暮れてる安心感
帰ったら塔子さんにも言おう

この不思議な人達の話を。
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