第3章 狂っていく野望
『……消太』
自分でもわかるほど、声が低くなった
ここは消太のクラスだったのか
最悪だ
相澤「…楠木、なんでお前がここにいる」
『お前なんかに言う必要はない。乱暴少年ありがとね、じゃ』
扉を壊れないようになるべく弱く閉める
胸がはち切れそうに痛い
打たれたときとはちがう、きゅうきゅうと胸が締め付けられる痛み
あいつが助けてくれれば、母は死ななくてすんだのに…
消太はあの場にいながら助けなかった
個性を消せる個性を持ちながら助けてくれなかった
『なんで、助けてくれなかったヤツが……』
手に力が入りすぎて握り締めた制服のスカートがくしゃくしゃになった
『やっぱり生まれてきたく無かった……っ』
悲痛な叫びは廊下に吸い込まれていく
教室に戻る気もなくて
保健室へと向かった