第2章 出会いは認めない
ハユウside
菜々美「ハユウ様、お怪我はされていませんか?」
入試会場を出て早々、菜々美が飛んできた
ずっと入り口で待っていてくれてたみたいだ
『大丈夫。さ、帰ろうか』
菜々美「はい」
菜々美は私より8歳上のメイド
物心ついた時にはいつも側に居た
そして、唯一私を理解してくれたメイドだった
菜々美「ハユウ様、本当に宜しかったのですか?」
『……何が』
菜々美「推薦を蹴り、わざと落ちるなんて」
昔の私ならヒーロー科の推薦を凄く喜んでいただろうけど、今の私は……
ヒーローを産み出すために
強い力を持って生まれてきた自分を恨むことしかできない
菜々美「後悔、してませんか……?」
『…………』
母を殺した"殺人犯"にヒーローになる資格なんてないから
『私は……殺人犯だから……駄目なんだよ……』
か細い声になってしまった
ヒーロー、その言葉が私を追い詰めていくんだ