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【戦国BASARA】薬師シリーズ【その他MIX】

第24章 IF遙か3〜復活編5(薬師視点・ヒバード・骸・雲雀)


「なんだ、そう…じゃあいいや」

「え?」


拍子抜けするほどあっさり、雲雀さんはトンファーを引っ込めてくれた。

そのままくるっと背を向けて歩き出す姿に、どこか違和感を覚えて。


「待ってください」


つい、腕をつかんで引き止めてしまった。

うぅ、振り向いた顔が怖い。

眉間にしわを寄せただけだというのに、なんでこう美形が凄むと妙な迫力があるんでしょうか。


「……なに」

「あの、もしかして…体調が悪かったりしませんか?」


はっきりと、なにかに気づいたわけではない。

ただ、それなりに薬師をしてきた経験といいますか勘といいますか。


「だったら、どうなの。きみには関係ない」

「こ、これでも私は薬師…いえ、その、医者の真似事をしていると言いますか」

「だから?」

「よかったら、ええと、治してもいいですか?」

「は?」


はい、不審者決定!

ものすごく怪訝な表情を浮かべられました。

こうなったら怖いものなんてありません。

なんと言われようが、ちゃちゃっと治してしまいましょう。


「口で説明したところで、理解されるとは思いません。ということで、少しだけじっとしていてください」

「なにする気?」

「痛くも痒くも気持ち悪くもないので、大丈夫ですよ」


警戒を少しでも解こうと、笑いかけてみる。

すると、さっきのかわいいひよこによく似た鳥さんがぱたぱたと飛んできて。

ぽふんっと、雲雀さんの頭の上に着地した。


「か、かわいい…!」

「ヒバード…」


美少年にかわいいものがプラスされました。

なんですかこの萌え天国。

ああ、雲雀さんが凶暴でなければ鳥さんも含めて存分に愛でることができるのに…。

まぁ、今は自分の欲望はひとまず置いておいて。


「ちょっとだけ、失礼しますね」

「……」


ヒバード(そういえばそんな名前でしたね、かわいいなぁ)の行動に雲雀さんが戸惑っているうちに。

その首筋に手を添えた、瞬間、鋭い目つきで睨まれたけど気づかないフリをして。

瞼を閉じて意識を集中する―――…BASARA技、発動。
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