第15章 遥か3な世界へ・参(薬師視点・白龍)
「足りない分は、あとは気合いですよ気合い。こういう不思議世界では、気合いと根性でたびたび奇跡的現象が起こるものです。さあ、どうぞ」
「あ、あの…」
「可愛らしく困ってみせたところで、本来の龍神の姿を知っている私には無駄ですよ。ささ、白龍くん。頑張ってくれたら、特大のプリンをご馳走してさしあげます」
「ぷりん!?…本当に、ばさら?」
「ええ、私は誤魔化しはしますけれど、嘘はつきません。あなたがご自分の責任をきちんと果たしてくださるなら、それ相応の感謝とお礼をしますとも」
「うん、わかった。私、頑張るよ」
「よし、特大プリンは目の前です!頑張ってください」
「うんっ、ぷりん!!」
謙信様、龍神様は意外とかわいらしいです。
△・○・■・○・△
仮にも神を物で釣ろうとする薬師さんと、ぷりんで釣られる白龍さま。
ちなみに特大プリンはもちろん、料理上手な譲くんに頼みます。
この後…気合いと根性とプリンへの熱き想いで、手紙は世界を超えました。