【ハイキュー!!】Assorted Box 短編集
第2章 変人トリオ (日向 翔陽&影山 飛雄)
高校に入学して入部したバレー部で、私達は出会った。
とにかく凄い技術とセンスの持ち主なのに努力を惜しまない影山君と、荒削りだけどとんでもない身体能力を持つ日向。
自主練なんかを手伝っているうちに、すぐに仲良くなった。
自分の好きな事にとことん打ち込める2人を尊敬していた。
だから、2人から告白された時は驚きもしたけど、凄く嬉しかったんだ。
「俺、和奏が好きだ!俺と付き合って欲しい。」
「日向より、俺の方がお前のこと好きだ。だから、俺と付き合え、和奏。」
嬉しいからこそ、選べなかった。
「嬉しい…けど、ごめんなさい!どちらか1人となんて、私には選べません。」
そう言って、頭を下げた私の頭上から聞き慣れた息の合った声が聞こえた。
「「よっしゃ!!」」
「聞いたか!?影山。和奏、嬉しいってさ!俺、まだチャンスあるよな!」
「ボゲェ。お前じゃねぇよ!俺に可能性があんだろうが!」
2人の好きなことにとことん打ち込める所を尊敬していた。
でも、その熱心さがこんな形で私には向けられるなんて、想像出来ただろうか?
それからの2人は大変だった。
教室だろうが、体育館だろうが、事あるごとに言い争いを始めてしまう始末で…。
「まぁ、別に皐月の事が無くても、あの2人は事あるごとに言い争ってるから…。」
菅原さんはそう言ってくれるけど、申し訳なくて仕方がない。
だから、告白されてから1週間ほど経ったある日、2人に伝えたんだ。
「いい加減にして!こんな事が続くなら、私、2人の事嫌いになっちゃうから!!」