第3章 一夜が明けて
断りきれず、足の傷に薬を塗ってもらう。
私と白澤さん。
(今は人の前ではきちんと白澤様って呼ぶけどね!)
この光景は、昔から変わらない。
小さいころ私は、よくここに来ていた。幼なじみのレイがここに就くことが決まっていたこともあって、遊び場だったのだ。
そのころから私は鈍臭くて、転ぶたびに手当てしてもらっていた。
そう、いつも、助けてもらっていた。
私に秘密が出来てからも、だ。
私の体に異変がうまれてからは、相談にも乗ってもらった。その異変を抑える薬も、レイと一緒に、独自に開発して処方してくれた。
だから、レイと白澤さんは、私の体の秘密を知っている、数少ない人で、恩人なんだ。