第2章 ある日、突然
とまりこみ。最近幻聴が聞こえるみたいだ。怖い。
「あ、泊まり込みって言いました?やっぱり幻聴ですよね!うわぁ、ホントどうしよう私!!老化してるのかもしれま」
「いえ。奇遇ですが、私にも聞こえたので幻聴ではないと思われます。私が言いましたし。」
「二人でって訳じゃないんですよね?」
「いや、二人みたいですよ。わざわざ違う部屋作るのもアレですしね」
「……鬼灯様。私、補佐役の務めが重すぎて精神状態がおかしいみたいです。幻聴が聞こえまくるんですが。」
ズドォン!
突然、轟音が響く。
「きゃっ!」
鬼灯様が、手に持った金棒で地面を勢いよく突いたのだ。
驚く私。
「なんなら、幻聴と同時に幻覚を見ているのかどうか試してみます?」
フシュウゥゥ……。
金棒が突き刺さった床から、煙が上がっている。
「はいっ!とっても遠慮しておきたいですっ!!あと、幻聴じゃないですねっ!!理解しましたっっ!!」
私は、直立不動でそう叫んだ。…ていうか、そう言うしかない。殺られる。