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さよならは笑顔で...

第3章 第三章 光と影



十一番隊の人たちと別れ、私は十二番隊に来た。


隊長が人体実験中なのでここで待っていてください、と言われ薄暗い部屋に1人。

闇の中にいると、少しばかり心が休まっていく。



「どういうことだ!!何故失敗するんだネ!?」


バンと勢い良く開かれた扉の向こうから、苛ついた様子の涅隊長。


「い、今、調べています!!」


「早くするんだヨ!!お前を実験に使ってもいいんだヨ!!」


「は、は、はいぃ!!」


タイミングの悪い時に来てしまったようだ。

涅隊長は私の向かい側のソファに座った。


テーブルの上には沢山の数式がかかれた書類。



「それで、お前はなんのようだネ。今忙しいんだヨ。」


「...挨拶周りです。」



書類から目を離さず、そう答える。

はんっと鼻で笑われたが気にしない。



「ならサッサと出ていくんだネ!!そんなことに付き合っている暇はないんだヨ!!」


「....はい。その前に1つ。」


「....なんだネ!!忙しいと言ってる....」


「ココの数式。AをCに変えれば上手くいくと思います。」


1枚の書類を指さしながら、言葉を続ける。

すると、彼は大人しくなった。



「....なに?」


「ココのAと、ココのBはお互いを反発しあうので....融合出来るCにすれば
Bとの失敗はないと思います。」


「...ほぉー、それは気がつかなかった!!オマエ、十二番隊に入る気はないかネ?」


「....それは出来ません。」


「んー....そうか。仕方ないネ。.......ネム!!ネム!!こっちに来い!!」


「....はい。マユリ様。」


「コイツはネムだ。何かあればコイツに言えばいい。」


「....はじめまして。....弥那月狐珀です。」


「涅ネムです。よろしくお願いします。」




それからは、少し実験を手伝い、美味しいお茶をいただいた。

案外気の合う人だった。

気持ちの悪い人だと言われ、鬼畜だと言われているが優しい方だ。

また、来よう。







十二番隊を出ると、空からは雪が降っていた。


ハラハラと落ちる雪。

空を見上げ、息を吐いた。








....お腹すいたな。













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