第4章 ココロ
「緊急である!!」
一番隊に響く総隊長の低い声。
2度目の隊首会が緊急とは、運の悪いものだ。
「現世にて、ホロウの大量出現が確認された。」
総隊長の後を注ぐように、涅隊長が話を始める。
「ホロウは一度に出て、魂を喰い尽くしているヨ。全く醜い。」
「そのホロウはどうなっているんだい?一護君達が片付けているのかい?」
浮竹隊長は、顔色を悪くして小さく問う。
「いいや、違うネ。ホロウを昇華しているのは...破面だヨ。」
空気が淀んだ。
動揺しているようだ。
...破面。
ホロウがホロウを...殺す。
「早急である、が...その前に弥那月隊長。....前へ。」
「はい。」
言われたように、静かに前に出た。
「四十六室より、お主が現世に行くことになった。」
あぁ、やっぱり。
そろそろ来る頃だろうと思っていたが....。
「弥那月狐珀。今回の一件、お主に一任する。」
「....仰せのままに。」
....また、権力か。
バカバカしい。