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さよならは笑顔で...

第3章 第三章 光と影




十一番隊。

そこは好戦的な人が多く、周りからはあまり好かれてはいないと聞く。

書類整理より戦い。

何かを決めるときも戦い。


強いものだけが上へと上れる。

まさに弱肉強食の世界だ。





十一番隊所有の大きな道場。

昼前のこの時間帯には、ほぼ全員がそこにいるようだ。

中からは威勢のいい声が聞こえる。



「....失礼します。」


私が道場に入ると、声で気づいたのか男達の目がこっちを向く。

鍛錬を止められて怒っている輩も少々。



「....誰だてめぇ!!」




「....弥那月狐は....」



私の名前が何人に聞こえただろうか。

恐らく1人も聞こえなかっただろう。



「てめぇなんざ知らねぇんだよ!!」


喧嘩っ早い輩が1人、私に竹刀を振りおろしたからだ。

体をずらしそれを避け、床に突き刺さった竹刀を見下ろす。

私は、竹刀から目を外しそれを持つ男の目を見た。



「...弥那月狐珀です。以後よろしくお願いします。」


言うと同時に男の顔に蹴りをいれる。

最初に喧嘩を売ったのは、彼だ。



綺麗な弧を描き反対側の壁まで吹っ飛んだ男を見据える。

頭を打って気絶しているようだ。



「わー!!凄いねー!!」


静かだった道場に、可愛らしい女の子の声。

背中に感じる幼女の重み。


「やっほー!新しい隊長さん!!」


ピンクの髪、大きな目。

十一番隊副隊長、草鹿やちる。


「初めまして、草鹿副隊長。」





















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