• テキストサイズ

さよならは笑顔で...

第3章 第三章 光と影





「....失礼します。」


軽くノックをして、中の返事を待つ。

ここは、十番隊執務室前。

十番隊隊士から書類整理をしていると言われ、案内してもらった。


「どうぞ〜。」


中から聞こえてきたのは、私が待っていた声では無く、艶のある女性の声だった。

それに驚く訳でもなく、木目の扉をあけた。






「あら、隊長ー。例の女の子が来ましたよー。」

「松本....。仕事をしろ!!」


ソファに座って和菓子を食べている松本副隊長。

奥で書類に筆を走らせる日番谷隊長。



「あ、松本乱菊です。」

「...鎖深月狐珀です。」

「えっと、一緒に食べます?どうぞー。」


噂には聞いていたが、ここまで女性らしいとは思わなかった。

艶めきの髪、ふくよかな胸、綺麗な瞳。

加えて誰にでも好かれる性格。


第一印象で人は決まると思っているが、彼女は嫌いじゃない。

ソファに腰をおろすとお茶を出された。



「鎖深月隊長は和菓子好きですか?」

「....はい。」

「隊長が浮竹隊長から貰ってくるんですよー。どうぞ。」


浮竹隊長....。

そういえば、お見舞いで沢山菓子を貰うと聞いた。

隊士にも配り歩いているとか....。

私は隊舎にいないため貰ったことはない。



「....松本....。」

「隊長もこっちに来て食べましょーよー。」

「仕事をしろ!!仕事を!!」

「折角鎖深月隊長がいるんですから。ね?隊長ー。」

「....チッ。」


隊長を怒らせる副隊長。

見たことのない画だ。


だが、面白い。






/ 36ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp