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さよならは笑顔で...

第3章 第三章 光と影




九番隊....。

そこは三番隊隊長、五番隊隊長と同じく反逆者が出た隊。

未だにそのレッテルを貼られたままの様で、そこを嫌う死神は多いと聞く。


人の不幸が好きな生き物が人間と云うものだ。

....非常にくだらない。




「あっれー?新しい隊長さんだー!!」

角を曲がると、上から聞こえてきた女性の声。

チラッと塀の上に目を向ける。

オレンジ色のバンダナを首に巻いた、緑色の短髪が目立つ女性。



「もしかして九番隊に用事?拳西がなにかしたの?」

「挨拶回りです。」



九番隊の現職、元仮面の軍勢の久南白。

現在はウルトララジカルスクープエディター(超副隊長)だ。



「うわー、白のこと知ってるんだー!!」

「....はい。」


女性特有の高い声が耳の中を木霊する。

キィーンと頭が鳴り、不愉快だ。







「おい、白。どこ行ってたんだ。」

「なんでここにいんのさー。拳西ぃぃ。」


久南超副隊長の一方的な話を聞き流しながら、歩いていた私に聞こえてきた男の声。

足を止め拳西と呼ばれた男を見る。


目が合うと少しだけ驚かれた。



「あぁ、挨拶か....。俺は六車拳西だ。コイツは久南白。」

「鎖深月狐珀です。」

「今はいねぇが、檜佐木修兵っつー奴が副隊長をしてる。」

「....わかりました。」


一通りの挨拶が、終わった後は久南超副隊長と小喧嘩を始めている。

元気があることは良い事だと思うが、少々うるさい気がした。


「では、また。」


踵を返し十番隊へと向かう私に、後ろから声がかかる。


「また来ってねーん!!こはりん!!」

「弥那月隊長だろーが。........また来いよ。」


こはりん....。

あだ名か何かだろうか。

随分と可愛らしい名前になったな。




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