第4章 内川の誓い
「一人で抜け駆けしちゃ、駄目だよ?初めて出逢った時も、あの年の夏にも、約束したでしょ?私の隣には、あなたが、あなたの隣には、私が居る…私達は、ずっと一緒だって!」
仁さん…あなたの瞳には、今日という時も見えていたの?
「どうなんだろう?その答えはきっと、この先にある旅で、分かるんじゃないかな?さあ、一緒に行こうよ!そうだ、昔みたいに腕を組んでもいーい?だって…大好きだから^^」
私は深く頷き、二人で共に歩み始めた。開かれた「門」へと近付くに連れて、視界が光で満たされて行く。支えて来てくれた皆と共に、友との約束を、信じた未来を、忘れ去られつつある全ての大切な記憶を、守り続ける。私の前には、いつも聖姉さんが居てくれた。彼女の胸には、勇姉さんの想いも。そして、私の隣には…。
『キミの声、聴かせて』