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Pink*Flower Blossom〖R18〗

第2章 ♡はじまり


「あ、ありがとうございます...!」


『......』

彼はふいっと顔をそむけると、
そのまま歩き出す。


「あ、あの...
私、藤宮 めるっていいます。
今日からこちらでメイドとして
働かせて頂くことになりました。」


『...そう』


「よろしくお願い致します。」


『......』


彼はこちらにちらりとも目もくれず、
もちろん言葉も発しない。
あまり話しかけない方がいいと判断し、
めるもこれ以上何も言わず
黙ってついて行くことにした。







ーーーーーーーーーー






「あ...!」


見慣れた部屋の扉が見えて、
めるは思わず声をあげる。



『...もう平気?』


「はいっ!
本当に、ありがとうございました...!」


『......うん』


彼はくるっと方向を変え、
そのまま戻った道を行く。



(とても無口な方だったけど、
でも、ちゃんとここに連れてきてくれて...
優しい方だったな…)



めるはほっとしたように息をつき
扉を開け、部屋の中に入った。
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