第2章 ♡はじまり
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部屋で待っていると、
ちょうど19時をまわったあたりで
月臣が帰ってきた。
「あ...お、おかえりなさいませ...!」
『.........』
月臣はちらりとめるを見ると
ため息をついて目をそらす。
「あ、あの......」
『そろそろ腹が減っただろう。』
「は、はい...!」
なにぶん、今日は1日なにも食べていないのだ。
もちろんお腹はぺこぺこで
その言葉に大きく頷く。
『では、食事にしよう......と、
言いたいところだが...』
月臣はいきなりめるの肩を掴み、
後ろに思いっきり押し倒した。
「...っ!......たた...」
『俺はお前に、
“花臣には気をつけろ”と言ったはずだが?』
「......え?」
『まさか、この家に来て
たったの1日で花臣にすきにされるとは...
全く、お前の隙の多さには呆れるな』
「え、あ、あの...なぜ、それを...」
『はぁ...花臣が自分から俺に伝えてきた。
“ねぇねぇ、今日うちに来た
めるちゃんって子、あの子食べちゃった♪
めちゃくちゃ美味しかったよ♪”だとよ。』
「.........」
ひやりと冷や汗が流れる。
『俺はお前に惚れているわけではないし、
ましてや嫁にとるつもりも無い。
だから別に誰に抱かれようがどうでもいいことではあるが...お前は俺の所有物だ。
俺がいいとも言っていないのに
他の男に易々と抱かれるようではいい気分はしないな。』
「......易々と...だなんて...」
『来て1日で2人の男に抱かれておいて
易々ではないと?
ほとほと呆れ果てるな』
「......それは...その...」
『もういい。
食事を与えてやろうかと思ったが気が変わった。
先に今一度俺に抱かれろ。
俺が満足するまでな。
お前が誰のものかよくその身体に教え込んでやる。
食事はその後だ。』
「やっ......ん、んう!」
言うなり、いきなり唇を塞がれる。