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Pink*Flower Blossom〖R18〗

第2章 ♡はじまり


『お前は自分の立場をもっと理解した方がいい。
そんなんじゃ、俺に今日にでも捨てられるかもな』


「......っ」


『...はぁ、俺は仕事があるから行ってくる。
くれぐれもよからぬ事を考えるなよ。
俺のいない間は...そうだな...
あんまり勝手に出歩かれたくはないが、
家の中をここに自力で戻ってこられる程度に
探索する分には許可してやる。
この屋敷は広い。
それくらいなら問題はないだろう。』


「......」


『おい、返事は』


「は、はい...」


『......ふん』



月臣はそのまま不機嫌そうに
部屋を後にした。


(どうしよう......)


めるはその場に立ちつくす。


(......このまま立っていても
仕方ない、か...
何もしていないと
あれこれと考えて余計不安になってしまうし...
.........探索、行こう)


ゆっくりと重たい足を動かした。







ーーーーーーーーー





「...本当に広いなぁ...」


めるはキョロキョロと
まわりを見渡しながら歩く。


ーと、


「きゃあ!!」
『うわっ!!』


すごいスピードで走って来た執事と
曲がり角で衝突した。


「......てて...」


『いったー......て、うわあ!!
ご、ごめん!!君大丈夫!?』


執事が駆け寄ってきて
おろおろとしながら顔をのぞき込む。


「あ...ご、ごめんなさい...
大丈夫です」


『よかったー...!本当にごめんね。
......て、あれ?
君、見ない顔だね。はじめまして、かな?』


「あ、えと、今日から
メイドとして働くことになりました、
藤宮 めると申します。」


『あ!そうなんだ!
俺は執事の花眩 羊!
めるちゃん、よろしくね!』


(う、わ......
花のように笑う人だな...)


まるであたりに
ぱぁっと花が散るような明るい笑顔。
その笑顔に、自然とめるも笑顔になる。


「よ、よろしくお願いします...!」


『へへっ、困ったこととかあったら
いつでも言ってね!
俺でよければいくらでも力になるから!
それじゃあ、急いでるから
俺はもう行くね!また!!』


まためちゃくちゃなスピードで
廊下を駆けて行ってしまう。
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