第6章 来たるべき 時が来たりと いふ時に…
試験のあと、晋助様に、
部屋まで案内する役を仰せつかったので、彼を案内する。
ま)はい、着いたッス。荷物をおいて、一段落ついてから、晋助様の部屋に行くッス。わかったッスか?
貴)了解しました。
その言葉を聞くと、私はそそくさと
部屋から出た。
いけない、ドキドキしちゃう。
なぜか彼には、心を惹かれる。
なぜ?なぜ…?
私は、晋助様が…じゃなくて?
心で確かに存在感の増してきた、
その複雑な思いを、
必死で押さえ込む。
私は…一生を晋助様に捧げる、と
誓ったのに…
何なのだろうか、今さら。
忍ぶれど 色に出でにけり 我が恋は
ものや思ふと 人の問ふまで