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"Yes, I...

第7章 玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば…


あぁ、もし私があの時
あなたの腕を取っていたら、

あぁ、もし私があの時
あなたについていっていたら、

今頃どうなっていたでしょうね。



決して穏やかではないだろうけど、
でも、幸せな人生を過ごしていたのでしょうか?




高)目ェ、覚めたみたいだなァ。
早く仕事にもどれ、な?



彼の腕が、私をまた布団の上に横たえる。


かれはそのまま、部屋を出ていった。



晋助…
私は、久しぶりに彼の下の名前を思い出した。

そうそう、彼の下の名前は、
私が好きな名前の1つだった。


晋助、
そう呼んでいた、いや
そう呼べていた頃が、なんだかとても
懐かしい。

ずいぶんと昔の話のような気がする。


…でも、もうこれからは純粋に、
あなたをそんな風に呼ぶことができない、
そう思うと、心が引き裂かれるような気がする。


…あなたと私は、もうすでに道を違えてしまった。そしてもう、後戻りはできない。

でも、
あと少しでも多く、あなたと一緒にいられる時間があるのなら、

神よ、我を憐れみたまへ。
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