第8章 〈番外編〉ヒヨコをプロデュース
「ほら、落ち込むな!まだ一回目だし!泣くなよ!」
「そうだよひよこちゃん!!まだまだこれからだよ!」
「なんか、これはこれで美味いんじゃねぇか?」
緑谷も一緒に慰める。轟も慰めている。いや、ただの天然発言だろうか。
「うん……。ごめんね。いろいろと。家で頑張ってみるね。」
安藤が、まだぎこちないが笑顔を返してくれた。よし、やっと落ち込みから回復してく
「食材を無駄にするのは良くないと思うがな!」
飯田ぁぁぁあ!?空気読めぇぇぇえ!!!
「あぁぁあ……玉子…こんなに無駄にしちゃったよぉ……!」
飯田ぁぁぁぁ!!!お前重罪だぁぁぁぁ!!
「だ、大丈夫だよ!この子達にはごめんなさいして、つぎ!頑張ろう!!」
「……そっか……あ、ありがとう、出久くん。」
「じゃあ、この物体は相澤先生にあげよう。」
散々落ち込んだことも、好きな人に慰めてもらえればすぐ元通りになるようだった。
チクリ
……?
こうして俺と安藤の特訓は大騒ぎの中幕を閉じた。あの、何が何だかよくわからない物体は、寝ている先生の隣にそっと置いておいた。【食べてください。オムライスです 1A一同】という置き手紙と共に。