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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第14章 嫉妬


ショボンとしてしまった太刀川さんに、お詫びとして飲み物を買うと言って自販機まで来た。
太刀川さんにはホットのお茶を、自分用にココアを買おうとボタンを押そうとするが、お茶は買えたもののココアのボタンが上の方にあって届かない。どうしようか考えていると、後から太刀川さんの物とは違う声が掛けられた。

米「なーにしてんの?」
僕「あ、陽介。...ココアのボタン押したいんだけど、届かなくて困ってたんだ」
米「じゃあ俺が押してやるよ」

ピッと音がしてココアが出てくる。陽介がそれを取って渡してくれる。

米「ほい」
僕「ありがとう陽介。助かったよ」
米「おう!処で、そっちのお茶は誰かに渡すのか?」

左手に持っていたお茶を指さして陽介が聞く。
これは太刀川さん用で、訳あってショボンとさせてしまったからそれのお詫びだと説明すると、「太刀川さんがショボンとしてるとかww」と笑いだした。何故笑ったのかわからずにいると、陽介が「とりあえず、太刀川さんのとこ行こうぜww」と笑いながら言って車椅子を押す。

さっきの場所に戻ると太刀川さんの姿が見えなくなっていた。

米「太刀川さん模擬戦してるぜ?」
僕「あ、ホントだ。相手は...蒼也さんか」
米「風間さんが太刀川さんの相手するとか珍しいな〜。後で俺も頼んでみよ」

暫くして模擬戦を終えた2人がこちらに来た。

僕「お疲れ様です太刀川さん、蒼也さん」
米「お疲れ様で〜す」
風「米屋と藤咲か」
太「いなくなってて悪ぃな」
僕「大丈夫ですよ。僕達も良いもの見せてもらいましたし。お茶どうぞ」
太「サンキュー!」

受け取ったお茶を一気に半分まで飲む。豪快だなぁ。
一方陽介は、早速風間さんに模擬戦を申し込み「いいぞ」と許可をもらって、それはそれは嬉しそうにガッツポーズを決める陽介に、微笑ましくなる。
と、不意に後からコソコソと話す声が3つ聞こえてくる。

?「見たか?今太刀川さんにお茶貢いでただろ?」
?「見た見た。対した実力持ってないのによくやるよね」
?「車椅子乗ってるって事は病人か怪我人だろ?大人しく家に引っ込んでろよ」

本日2度目の悪口を聞いた。全て僕への悪口のようだが大して気にしてない上、関わる気もないので聞こえないフリをしていると、一緒にいた3人から怒気が漏れる。コソコソしている3人は気付いていないようで、まだ言い続けている。
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