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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第19章 好意


歌川君と一緒に菊地原君について話していると、風間さんから任務終了の連絡が入った。3人で本部入口まで戻って来ると、先に戻っていた成人組と日佐人君が出迎えてくれた。どうやら生身に戻っているようで、俺達も換装を解く。

僕「お疲れ様です」
諏「お、思ったより戻ってくんの早かったな。任務お疲れさん」
風「お疲れ様。うちの隊員と仲良くなったようだな」
僕「いや〜、菊地原君が素直で可愛いです。歌川君もいい子ですね。流石風間さんの隊員」

そう言うと、風間さんは当然だと誇らしげに笑った後、「コイツらは俺のだ」と言われた。風間さんの発言に、彼の後ろにいた2人が顔を赤くしている。初って可愛い。
まぁ、僕はずっとソロでいる気だから要らないんだけどね。

この後、風間隊隊室で報告書の書き方を風間さんに教えてもらい、その時に歌歩ちゃんとも話して仲良くなった。
報告書を提出に行った時それを城戸さんと忍田さんに話すと、とても喜んでくれた。
2人のそんな姿を見て、父さんがいたらこんな感じなのかな、とつい思ってしまう。

忍「どうかしたのか?」
僕「へ?あ、大丈夫ですよ」
城「...家族が恋しいか」

少し顔に出ていたらしく心配されたが、誤魔化すも城戸さんに核心を突かれる。
城戸さんには隠し事も出来ないと悟った僕は素直に話す。

僕「...恋しいです。早く会いたいです。でも、いつ会えるかわかんなくて、もしかしたらもう、この世にはいないかもしれないのが怖くて...何も考えないようにしてたんですけど...2人が優しくて...つい、寂しさが溢れてきて...」

そこまで言った時、優しく響く低い声で「明希」と呼ばれた。顔を上げると、いつの間にか目の前まで来ていた城戸さんが、僕の頭を優しく撫でる。

城「私達では、明希の家族にはなれない。父親にもなれない。だが、明希の心の支えになる事は出来る。だから、もっと私達を頼ってくれ」

城戸さんにそう言われて、以前林藤さんに言われた事を思い出す。ここは優しい人でいっぱいで、自然と涙が出てくる。止めようにも止められず、忍田さんは僕の背中をあやすようのトントンとしてくれた。
僕は声を上げて泣いた。「早く会いたい」「たくさん話したい」「みんなで笑い合いたい」泣きながらそう告げた。
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