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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第13章 餞別


*迅視点

俺「何で俺なの?」

俺じゃなくても小南や風間さんにだって出来るんじゃないだろうか?

〖これをするには、明希と繋がりの深い者が必要なんだ。この中では、お前が適任だと思ったんだよ。それに、ただ手を繋いでトリオンを注ぐだけでいいからな〗
俺「でも、そうしたら進さんともう会えなくなるんじゃ...?」
〖明希とは向こうで話をして来た。俺が消える事は言ってないけど、お互いの思いを全部打ち明けてきた。だからもう大丈夫だ〗
俺「風間さんや城戸さん達には?」
〖さっきも言ったけど、こうやって出てこれる時間は限られてるんだ。全員に話してる時間はない。それに、何話していいのかわかんないしな〗

そう言って進さんの光が暖かい色に変わる。進さんの優しさを表したような綺麗な光。

俺「わかった。俺でいいなら手伝うよ」
〖ありがとな。さて、これで話しは終わりだ。他の奴ら呼んでくれ〗
俺「うん」

ドアを開けて全員を中に入れる。
何の話をしていたのか気になっている顔だったが、何も聞かれなかった。

城「進、お前はこれからどうするつもりだ」
〖消える。明希の為に、これからの未来の為に〗
城「…決定事項なんだな」
〖はい。俺が消えたら明希は目覚めますし、黒トリガーはそのまま残りますので、安心してください〗
風「兄さん」
〖どうした?蒼也〗
風「ストーカー行為は止めてくれ」
〖気付いてたのか。って言うか、ストーカー行為って酷くない?本部内散歩してたら蒼也見つけたから付いて行っただけだぞ?〗
風「人はそれをストーカーと呼ぶ」
〖断じて違う!〗

普段の風間さんからは考えられないようなノリだったが、兄弟ってこんな感じなのかなと思えた。それにレイジさんや小南も便乗して、風間さんの表情が心做しか緩んで楽しそうだ。みんなも笑っている。
すると、進さんの光が弱まり始めた。

〖みんな酷いなぁ...って、そろそろ時間みたいだ〗
迅「本当にすぐだね」
〖あぁ。それじゃ、迅。頼むぞ〗
迅「実力派エリートにお任せあれ!」

そう言って明希の手を取る。

城「向こうでも元気でな」
林「すぐ生まれ変わるかも知れねぇけどなw...またな」
小「もし生まれ変わるなら、明希の子供として生まれて欲しいわ!」
風「右に同じく」
〖明希の子供としてとか最高かよ...ありがとな〗

そう言って進さんは強い光がを放って消えた。
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