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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第11章 未来


1人みんなの輪から抜けてきた僕は、その足で秀次の所に行った。
残敵処理に向かった可能性もあるが、どっちにしろ僕も残敵処理をしなくてはいけないのだから、探すついでだと思えば何ともない。
秀次と別れた場所に着くと、秀次はちゃんといた。

僕「秀次」
三「藤咲...他の奴らは」
僕「大丈夫。2人共本部に他のC級と一緒にいるよ」
三「そうか」
僕「敵のボス倒してくれてありがとう。お疲れ様」
三「それはお前もだろう。あのワープ使いの近界民を撤退させたらしいじゃないか。その...お疲れ様」
僕「フフッ。ありがとう」

秀次のぶっきらぼうな『お疲れ様』に微笑んで返す。秀次は恥ずかしくなったのか、それを隠すように残敵処理に行ってしまった。僕もそれに付いて行った。


残敵処理も終了し、これで本当に防衛戦が幕を閉じた。
本部の屋上の緣に座って街を眺める。防衛戦が終わってから何時間か経つが、未だにトリオン体を解除していない。
SEを長時間、広範囲に使用した後の反動が怖いのだ。前に使った時はすぐに気持ち悪くなって倒れて、丸2日眠ったままだったし、目覚めた後も、暫くSEの制御が出来なくなっていた。
そうでなくても、不定期の時期が近くなっている今、倒れた時は2日では済まない。恐らく1週間か2週間は眠ったままになる。目覚めた後のSEも、周りへの悪影響を及ぼし兼ねない。実際、今もあまり制御が出来ていない。辛うじて半径1mまで範囲を絞れているが、それも何時迄持つか分らない。
でも、解かないとトリオンが切れてしまう。それも嫌だ。どうしようかと悩んでいると、誰かが屋上に出てきた。
悠一だ。

僕「悠一...報告終わったの?」
迅「終わったよ。明希はトリオン体解除しないの?」
僕「したいけど、解除したらどうなるかわかるでしょ?なるって分かってるのに解除するなんて怖くて出来ない」
迅「じゃあ、無理やり解除されたいの?」
僕「...自分で解除するよ。ねぇ、僕が倒れたら、その時は忍田さんか城戸さんに預けてくれない?あの2人なら、対処法知ってるから」
迅「わかった」
僕「...トリガー解除」

トリオン体を解除した途端、脳に沢山の情報が流れ込んで来た。あまりの量に脳みそを掻き混ぜられているかのように気落ち悪く、頭を抱えて倒れ込む。駆け寄った悠一が視界の端に映ったかと思うと、そこで僕の意識が途切れた。
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