第11章 未来
いよいよ本部の入口が見えて来た。
僕「...2人共!本部見えて来たよ!」
三「もう少しで...!」
雨「...!来る!」
千佳ちゃんが反応した先に現れたのはミラだった。
どうやら秀次とハイレインを残して、彼女だけこっちに来たようだ。
ミ「悪足掻きは好きじゃないの。大人しく捕まりなさい」
僕「御生憎様ですが、僕達は悪足掻きが好きなんです。大人しく捕まる気はありません」
ミ「なら、強硬手段ね」
そう言って僕達の周りに小型の門が現れ、中から釘のようなものが僕達目掛けて飛び出して来た。
咄嗟に分割シールドを張って防ぐが、1度に沢山のシールドを出したのとトリオンの残量の関係で、そのどれにもヒビが入っていた。
ミ「あら。そろそろトリオン切れかしら?」
僕「そうですね。でも、まだ3分の1はある」
ミ「その程度で私に勝てるとでも?」
僕「勝てますよ。僕はまだ本気を出してないですからね」
ミ「手を抜いてたって事かしら?」
僕「いいえ。最後まで温存してたんです。...僕の仲間を守る為に」
そう言って雷刃を握り直してミラへ突撃する。突然の事に驚いたミラが、咄嗟に黒い棘で迎撃する。
僕「言いましたよね?悪足掻きが好きだって」
その全てを雷刃で防ぎ、切り付けてミラの右手足を切断した。
ミ「速い...!」
右手足からトリオンを噴出したミラが呟く。
僕「もう終わりですね。今すぐ撤退して頂けるなら、このまま帰して差し上げます。まだ抵抗するのでしたら、問答無用であなたを殺します。どうされますか?」
ミ「.....撤退させて頂くわ」
僕「ありがとうございます」
ミラは自身の隣に門を開き、中へ消えていった。
門が消えたのを確認して一気に脱力する。
僕「ふぅ...」
三「藤咲先輩!大丈夫ですか?」
雨「何処か変な所無いですか?」
僕「大丈夫。何処も悪くないよ。さぁ、本部に行こう」
2人の手を引いて歩き出した時、"敵が撤退した"と本部から連絡が入った。
繋いでいた手を離し振り向いて、2人をギュッと抱き締める。
僕「2人共、頑張ったね。...お疲れ様」
三「はい。藤咲先輩もお疲れ様です」
雨「護って頂いてありがとうございました」
僕「うん...さ、入ろうか」
そうして3人で仲良く本部に入り、他のC級や陽介達と無事合流。
みんなが再開を喜んでいるのを眺めて、僕はその場を後にする。
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