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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第10章 侵攻


レ「近界民の世界...すなわち近界に点在する「国」は、こちらの世界のように国境で分けられているわけではない。近界の殆どを占めるのは果てしない夜の暗黒であり、その中に、近界民の国々が星のように浮かんでいる。それらの国々はそれぞれ決まった軌道で、暗黒の海を巡っているのだ。ユーマの父、ユーゴは、その在り方を「惑星国家」と呼んだ」

そう言ったレプリカがボスに何かを促し、それを栞ちゃんに指示する。栞ちゃんが機会を弄り、レプリカから受け取ったであろう、近界の起動配置図を展開した。
その場にいた全員がその大きさに驚いた。

レ「この配置図によれば、現在こちらの世界に近付いている惑星国家は4つ。広大で豊かな海を持つ水の国、海洋国家リーベリー。特殊なトリオン兵に騎乗して戦う国、騎兵国家レオフォリオ。厳しい気候と地形が敵を阻む、雪原の大国キオン。そして、近界最大級の軍事国家、神の国アフトクラトル」
城「その4つの内どれかが、大規模進行に絡んでくると言うわけか?」
空「それだったら、確率が高いのはアフトクラトルか、キオンだな。イルガー使う国ってあんまないし」
城「今はひとまず、この2国が相手だと仮定して対策を進めよう。次に知りたいのは、相手の戦力と戦術...特に重要なのは、敵に黒トリガーがいるかどうかだ」
レ「私の記録では、当時キオンには6本...アフトクラトルには13本の黒トリガーが存在した」

アフトクラトルに13本の黒トリガーがあるとわかると、全員が息を飲んだ。
13本と言う数だけでもとてつもないくらいなのに、所有国は近界最大級の軍事国家。遠征に黒トリガーを投入したとして、最低でも2人以上はいると予想できる。恐らく、ノーマルトリガーもこちらの比では無いだろう。
レプリカが基本的な遠征のパターンを説明してくれた為、黒トリガーばかりが攻めてくる心配は少々消えたが、人型近界民との対戦は可能性に残っている。気は抜けない。
その後会議は解散となり、僕は上からの指示で、暫くの間悠一と暗躍に努めることになり学校も公欠扱いになった。

◇◇

そして、大規模侵攻当日
本部のラウンジでお昼を食べていると、悠一から連絡が入った。

『来たよ』

それだけで何が来たのか察した僕は、急いで上層部まで行き、雷刃を受け取って本部の屋上に出た。
視界には、真っ黒な穴から出てくる大量のトリオン兵が写った。
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