第5章 衝突
換装を解いた僕を見て、陽介と秀次は驚きが隠せない様子だ。まぁ、それも仕方ないけど。
トリオン体の僕はモデルの時と同じ体型・髪型・口調にしてあるから、わかる方がどうかしてるんだけどね。
そんな事より、
僕「2人とも大丈夫?換装解いたら?」
二人『あ、あぁ...』
声を掛けると我に返った2人が換装を解く。その後ろから、悠一が狙撃手2人を連れてやって来る。
迅「よぉ、遊真。随分やられたな〜。手ぇ抜いたのか?」
空「む、ジンさん。いやいや結構強かったよ」
僕「遊真君は色々考えて戦ってたんだよね」
空「よくお分かりで」
淡々と会話が進む。
迅「お、可愛い子がいるじゃん。お名前は?」
雨取「あ、雨取千佳です」
迅「千佳ちゃんね。俺は実力派エリート迅悠一。よろしく〜」
悠一って外ではこんななんだ。新たな一面を見たような気がした。
空「それより、そっちの人達はほっといていいの?」
すっかり空気となりかけていた三輪隊に話を戻す。決して忘れていた訳では無い。
SEを秀次と陽介に発動して問う。
僕「ねぇ。これは三輪隊の独断でやった事?それとも上からの指示?あ、答えたくないなら答えなくてもいいよ」
三輪「...上からと言うのもあるが、俺が近界民を倒すべきだと思っているからだ」
俺「何でそう思うの?」
米「あー、それについては触れないでやってくれ。後で教える」(姉さんが殺されたからなんて、秀次に言わせる訳にはいかねぇしな)
俺「!...そう。陽介や透はそれの手助けをしてるって感じ?」
米「あぁ」
秀次はお姉さんを近界民に殺されてるから、復讐する為に近界民を殺す...。近界民が憎い気持ちは分かるが、近界民だからと言う理由でなんの罪もない遊真君を襲っていい事にはならないだろう。それに、復讐をしたところで秀次のお姉さんは喜ばないだろうし、報われない。秀次はそれをわかっていない。
迅「取り敢えず、この事は三輪隊と俺達2人が報告しておく。メガネ君も呼ばれると思うけど来る?」
三雲「はい!千佳は空閑と一緒に待っててくれ」
雨「わかった」
そう言って僕と悠一と修君と三輪隊で本部に向かう。
僕《陽介》
米「どうした?」
僕《さっき教えるって言ってた事、わかったから》
米「はぁ!?何で!?」
奈「陽介、1人で騒ぐな。五月蝿いぞ」
米「ひとっ...え!?」
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