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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第19章 好意


その日の昼、僕は撮影の仕事が入っていたため、終わってから急いでランク戦会場へ向かった。
この後は防衛任務に行かなくちゃいけないがまだ時間はある。それまでの間くらいは見たい。
着いた時には、那須隊の熊谷さんが緊急脱出した後だった。

僕「よかった...まだやってた...」

空いている席が無い為、手摺に寄り掛かって見物する。確か、今日の実況者は風間隊OPの三上歌歩ちゃん。解説は太刀川さんと悠一だ。
真面目にやってるか不安だったが、太刀川さんの言葉に、それが杞憂であった事がわかる。

太《最後まで粘っていい試合だったな》
三《え?》
太《勘違いするなよ?俺は気持ちの乗った熱い試合は大好物だ。けど、気持ちの強さで勝負が決まるって言っちまったら、じゃあ負けた方の気持ちはショボかったのかって話になるだろ》

何があったのか僕には解らないけど、見てるこっちにもわかるくらい気持ちの篭った試合に見えたんだろうなと予想する。
悠一は何も言わないが、太刀川さんと同じ気持ちだろう。
熊谷さんが緊急脱出して、遊真君と村上先輩が激しい戦いを繰り広げている。腕1本失くした分遊真君の方が不利に見える。
すると、遊真君がグラスホッパーを展開する。どこに飛ぶのかと思っていたら、自分ではなく村上先輩に踏ませ上空へと飛ばした。飛ばされた村上先輩に組み付き、川に落ちようとする。残っていた橋の残骸は、千佳ちゃんのアイビスで再び一掃され、レイガストで逃げることも出来ずに2人共川に落ちる。上手く水中戦に持ち込んだ遊真君は見事村上先輩を倒した。

東岸でも激しい戦いが広がっていた。那須さんが機動戦に持ち込んで、変化弾を放つ。鈴鳴第一の別役君が落ちて、隊長勝負になっている。単純な戦闘力では那須さんがトップだが、今の陣形だと鈴鳴と玉狛に挟まれる形になっている為両方に気を張らないといけない。
そこで一気に展開が動いた。
那須さんが放った変化弾が幾つか来馬さんに被弾。緊急脱出寸前に来馬さんが放った誘導弾が那須さんに当たり、ボロボロになる。そこへ修君がレイガストで切り掛るが、来馬さんに当たらなかった変化弾が修君に当たり緊急脱出。川に流されたと思っていた遊真君が戻って来ていたが、那須さんは少し喋ってから緊急脱出して行き、ランク戦終了。トータル玉狛第二(4)・鈴鳴第一(2)・那須隊(3)で玉狛第二の勝利となった。
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