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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第18章 喧嘩


残り3本も俺が勝った。個室を出ると、生身に戻った陽介にまた肩を組まれた。

俺「陽介、重いって」
米「そう言いながらも退かさない藤咲は優しいな〜w」
俺「別に嫌って訳じゃねぇからな。ただ、重い」
米「しゃーねーなー。これならいいか?」

そう言って組んでいた腕を下ろして、俺の頭を撫でる。

俺「お、おい陽介」
米「これなら重くないだろ?」
俺「た、確かに重くは無いが...その...」
米「ん?なんだ?」

聞いている時も撫でるのを止めない陽介。
生身だったら真っ赤だろうなと思いながら、少し下を向いて戸惑いの理由を説明する。

俺「お、同い年に撫でられるのは初めてだから、少し恥ずかしい...」

そう言うと陽介の動きが止まった。
どうしたんだろうと顔を上げると、撫でていた手と反対の手で目元を覆い、上を向いている。ほんのり赤くなっている。

俺「陽介?どうしたんだ?」
米「な、何でもねぇ...」
俺「そうか?ならみんなの所に戻るぞ」

陽介の手を取り歩き出す。世話のかかる奴め。

荒船さん達の所へ戻ると、遊真君達も居た。
遊真君は俺を視界に捉えると同時に、勢い良く抱き着いてきたのでしっかり受け止める。

空「藤咲先輩!」
俺「遊真君お疲れ様」
空「俺頑張ったぞ!」
俺「うん見てた。さっきの模擬戦もランク戦も良い動きだったな」
空「先輩褒めてもらえると嬉しいな!次も見ててくれ!」
俺「勿論だ」

ふと視線を感じて遊真君から顔を上げると、荒船さん・村上先輩・陽介はポカーンとしており、修君は苦笑していた。
数分後、3人が復活してから修君と遊真君は玉狛に戻って行き、陽介は防衛任務で探しに来た秀次に引きずられて行った。
俺は荒船さんと村上先輩に指導と言う名の模擬戦をする事になった。
先ずは2人に戦ってもらってそれを録画する。次に、終わってからそれぞれの改善点と良かった所を伝え、最後に改善点を踏まえて三つ巴を行う。

俺「お疲れ様です」
荒「おう。お疲れ」
村「お疲れ様。指導ありがとな」
俺「いえ。御二人とも飲み込みが早くて筋がとても良いです。これからも頑張ってください」
「「あぁ」」

暫く話をしていると、不意に「藤咲〜!」と言う声が聞こえると同時に、後からすっぽりと覆い被さるようにして抱き着かれた。
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