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【薄桜鬼】桜花恋語

第8章 じゃあ、またな





―貴方に恋をして、本当によかった。





そう微笑んだ彼女は美しく、


何年もたった今だって、俺の心を離さない。



あいつはいつだって、なんてことのないように微笑んで、俺の背を押してくれた。


そのやわらかな笑みは冬を越え、芽吹こうとする固い蕾をあたたかく包んで。


花開く時を、優しく見守っているような、笑みだった。





そう、

俺がこの生涯で唯一、恋情を捧げたのは








―春のような、女だった…。




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