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【BLOOD+】meaning of life

第3章 限りある者



辺りを見回すと少年少女たちはあらゆる武器を構えてこちらを見ていた。

相手は9…いや10か。

奥にもう1人隠れている。


いつ来るかなんてことを考える暇もなく、彼等は私たちに向かってきた。

レイに5人、私に4人が一斉に攻撃を仕掛ける。

なめられているのだろうか?

向かって来る人数を見て密かに苦笑を浮かべながら、心の中では怒りが渦巻く。


ふとレイを目の端に捉えると彼ははすでに相手の武器を奪い、それで戦っている。

私は未だ何も武器がない状態。

防御自体は容易なことだが、相手の数が多いために彼等の武器が肌をかすめた。

「ちっ…」

残念そうに舌打ちをする相手。

私自身は遊びすぎたと反省しつつ隙をつき、武器をひとつ拝借する。

まずは1人、足蹴にして飛ばす。
2人目、武器の柄でみぞおちを突く。
3人目、攻撃を武器で受けつつ、回し蹴り。
4人目は腕を掴んで投げ飛ばす。

どれも致命的なほどの殺傷能力はないが、少し動けない程度のダメージは与えた。

私はその者たちを気にせず、レイの下に急いだ。


特別にレイが心配だったわけではない。
あの程度に負けるほど弱くないからである。


私の目的は私を最初に狙った鎌の少年だ。

集団の中で1番に動いたということは、彼がリーダーだろう。


金属音がこだまする場所ではレイとそのリーダーだと思われる少年が戦っていた。

他のものはすでに体力を奪われているらしく、地面を這っている。


私はすぐさま、その少年に奪った武器で斬りかかった。

レイは私の行動を予想していたような動きで少年の足を引っ掛けた。

思わぬ攻撃で体勢を崩した、少年に馬乗りになる。
そして、喉に刃を近づけ威嚇した。
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