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【曇天に笑う】短編集
第2章 いつまでも~白子~
『貴方が生きていてなによりです。』
本心だった。私と彼とはただのご近所さんだけど、それでも十年間過ごした日々はとても輝いていた。何にも変えられない大切な日々だ。
「…俺はお前たちを殺そうとしてたんだぞ。」
『それでもです。』
「…お前がこんなに酔狂な奴だったとはな…。」
力が入らず仰向けの体制のまま白子が答える。
人の気配がする。
「…誰だ。出て来い。」
私はとっさに身構える。
「長!」
「ご無事で。」
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