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いちご☆恋模様 PART2

第9章 嵐の文化祭 その2


「もう、何?こんなとこ連れてきて」
「お前・・・なんで来た」
「えぇ?もう、さっき言ったじゃん。宗介に会いたくなって・・・」
「もう会わねえって言ったろ!」

少し語気を強めるが、まったく効果がなかったようだった。

「もう、冷たいなあ!宗介は。せっかく昔の彼女が会いに来たってのに」
「別に・・・そういうんじゃなかっただろ、俺ら」

・・・そうだ。こいつとはそんな甘ったるい関係じゃなかった。

「あはは!そうだね、宗介、会ってヤれればいい感じだったもんね!」
「っ!ばか、声がでけえ」

思わず辺りを確認してしまう。人目から隠れている場所とはいえ、あまりに声がでかい。

「・・・あ!わかった、宗介こっちで彼女できたんでしょ?!」

・・・こんな風に勘が鋭いのは女だからなのか。
早くこいつから離れたい一心で俺は正直に答えることにした。

「・・・そうだよ。だから尚更お前とは会えない。わかったら早く帰れ」
「ねえ、どんな子?どんな子?!」
「・・・っせーな。関係ねえだろ」

どうしてこいつは人の話を聞かねえんだ。気持ちばかりが焦る。

「・・・ねえ!宗介彼女に満足させてもらってる?!」
「はぁ?!」
「宗介すごいもんね!もう何回連続ですんの?って感じで・・・・・・あれ?もしかしてまだしてない・・・とか?」
「・・・・・・」

微妙に視線をそらしてしまったのが悪かったのかもしれない。そして、ズバリ言い当てられて、俺も何か適当に言えばいいのに、思わず口ごもってしまった。

「あはははは!なに宗介、今はそんなピュアな恋愛してんの?!」
「るせーよ・・・・・・つーか、お前いい加減もう帰れ。俺、忙しんだよ」

確かにそうだ。店ももう開店するし、メインで作る俺がいなければ話にならない。凛達も心配するだろう。


「ねえ!今から抜けてさ、久しぶりにどう?宗介」
「っはぁ?!」

突拍子もない提案に思わず声が裏返ってしまった。

「だって、彼女に満足させてもらってないんでしょ?だったらいいじゃん!私、宗介とは体の相性いいと思うし!」
「っ・・・おい」

首に抱きつかれてきて、慌てて引き剥がそうとする。だが、かなりきつく抱きつかれて、離すことができない。無理矢理にでも引き剥がしたいが、さすがに女に対して手荒なことはできない。
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