• テキストサイズ

いちご☆恋模様 PART2

第1章 STEP BY STEP


「・・・ヒカリ、どうかしたか?」
「い、いえ、別に何でもないです!」
「・・・嘘つくな・・・・・・あー・・・・・・これか・・・」

宗介さんがしゃがんで私の足を確認している。

「脱いで見ないとわかんねえけど、結構ひどそうだな」
「そ、そんなことないです!私、歩けますから!」

しゃがんだままの宗介さんが、大きくため息を吐く。

・・・やっぱり呆れられちゃったんだろうか。と、思った瞬間、私の身体がふわりと浮き上がった。


「きゃああ!!ちょ、ちょっと、な、何してるんですか?!」
「何って・・・お前もう歩けねえだろ?とりあえずどっか座れるところ探す」


宗介さんはまるで、お米の袋とかを担ぐみたいに、私の身体を肩に載せている。・・・そうだ、肩!


「か、肩!肩、だめです!お、降ろして下さい!!」
「いや、左だから問題ねえし・・・てか、あんまり暴れると落ちるぞ・・・行くぞ」
「え?!ひゃあああ!!」







少し脇道に逸れると、人気のないところに出て、小さな石のベンチがあった。そこまで来ると、宗介さんがやっと私を降ろしてくれた。
宗介さんは私の前に跪いて下駄を脱がせて、念入りに私の足を見ている。


「あー・・・やっぱひどいな・・・」
「・・・」
「かなり痛かっただろ?」
「・・・」


無言で首を横に振った。宗介さんに足を見られてることも恥ずかしかったし、情けなさでどうにかなってしまいそうだった。


「はぁ・・・ほんっとお前は変なところで強がるっつーか、遠慮するっつーか・・・こういうことは早く言え」
「だ、だって・・・」
「・・・ま、心配すんな。俺がちゃんと家まで連れてってやるから」
「え?で、でも・・・」


・・・さっきみたいにまた担いでいってくれるってことだろうか。さすがにあれでずっとは恥ずかしいし、何より宗介さんに負担がかかりすぎて申し訳ない。どうにかして我慢して歩いて行くしかないだろう。

そう思っていると、宗介さんが私のすぐ隣に腰を下ろした。
宗介さんの真っ直ぐな瞳が私を見つめてくる。
/ 254ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp