第33章 ふたりの、初めて。 おまけ
「いってーな、何すんだよ!」
「も、もう!ほんっと信じられない!!私がどんな思いで・・・!」
宗介さんはしきりに痛がっているけれど、これは本当に自業自得だと思う。私が宗介さんのこと考えて朝、あんなに悩んだのに・・・!
「・・・」
「・・・宗介さんのばか」
・・・本当に本当に悩んだのに。
・・・さっきだってすぐにブラ、とっちゃったし。
せっかく幸せな気持ちでいっぱいだったのに、なんだか悲しくなってしまって毛布の端をぎゅっと握りしめる。
「・・・悪かったよ・・・まあ、ヒカリらしくてよかったんじゃねえの」
「へ?」
「・・・あれだろ?白いのでやたらひらひらしてて、真ん中に・・・いでっ!!!」
「ぎゃああ!やっぱりちゃんと見てたんじゃないですか!!」
・・・見て欲しかった。見て欲しかったの、ちゃんと。だって、宗介さんのために選んだんだもん。
それはそうなんだけど!でも!宗介さんの口からブラの特徴が詳しく語られると、もう恥ずかしくって仕方ない。
宗介さんの後頭部に今度はハート型のクッションが命中する。
「いって・・・お前なあ、見て欲しいのか見て欲しくねえのかどっち「ぎゃあああ!こ、こっち見ないで下さいぃぃ!!!」
頭を擦りながら私の方を振り向く宗介さんの顔面に、うさぎのぬいぐるみが飛んでいったのは言うまでもない。