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いちご☆恋模様 PART2

第32章 ふたりの、初めて。 その9


「ばっ!ち、ちげーよ!!ヒカリが・・・目にゴミが入ったって言うから・・・」
「そそそ、そうです!で、でも宗介さんのおかげでとれました!あ、ありがとうございました!!」
「お、おう!よかったな」


宗介さんと私、二人してあたふたしてなんだか下手なお芝居をして。こんなの嘘だってバレバレに決まってる。呆れたような凛さんと、苦笑いしてる江先輩の視線がものすごく痛い。


「はぁ・・・昨日散々イチャついたんだろ?ったく・・・」
「う、るせーよ!」
「俺達が最後みたいだし、ほら、とっとと行くぞ」

凛さんがなんだかまた恥ずかしいことを言ってるのが聞こえる。だけど、宗介さんを促してくれて助かった。私も少し離れて二人の後を付いて行く。そして、そんな私のすぐ横に江先輩が来てくれる。


「ヒカリちゃん、その白いマフラー可愛いね」
「あ、ありがとうございます・・・えっと、宗介さんがプレゼントしてくれて・・・」
「へぇ〜・・・宗介くん、やるじゃん。よかったね、ヒカリちゃん」
「はいっ!ふふふ」

少しくすぐったいけれど、私の宝物、褒めてもらえて嬉しい。ぎゅっと両手でマフラーを握りしめて、そのふわふわした感触を楽しんだ。




私達のために、玄関の鍵は開けておいてくれたみたいなので、挨拶をしてそのまま遙先輩のおうちにお邪魔した。

「ヒカリ、これ、どうする?」
「あ、私、遙先輩のところ持っていきます。持ってくれてありがとうございました」
「おう」

うちからずっと持ってくれてた大きな紙袋を宗介さんから受け取る。そして、遙先輩のおうちのキッチンへと足を向ける。何回かお邪魔したことがあるから場所はわかるし、きっと遙先輩はそこにいるはず。



「失礼しまーす・・・遙先輩、こんにちは。お邪魔してます!」
「ああ、ヒカリか。よく来たな」

予想通り遙先輩はキッチンにいて、私が挨拶すると少し笑って返してくれた。

「えっと、真琴先輩達は・・・」
「ああ、真琴達は向こうで飾り付けをしてくれてる」
「そうなんですか・・・わあ!すごい!」

テーブルに並べられてるたくさんの料理を見て、思わず大きな声が出てしまった。
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