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いちご☆恋模様 PART2

第32章 ふたりの、初めて。 その9


「・・・ほら。ゆっくり降りろよ」
「は、はい・・・・・・あ、ありがとうございました、宗介さん」
「おう」

石段を上り終わると、宗介さんがしゃがんで私を降ろしてくれた。お礼を言いながら、誰かに見られなくてよかった、なんてホッとすると同時に少しだけ、まだ宗介さんの背中が恋しいな、なんて思う。



「あの・・・毎回宗介さんに迷惑かけるわけにもいかないし、私腰を鍛えようと思います。腹筋とか背筋すればいいんですかね?」

宗介さんにおんぶしてもらいながら考えていたことを言ってみる。いつもいつもこんな風になってたらさすがに宗介さんも大変だし・・・


「ヒカリ・・・それってそういうことになるんだけど・・・お前、わかって言ってんだよな?」
「へ?そういうことって?」

だけど、なぜか宗介さんはちょっといじわるな、なんだか笑い出す前のような顔をしている。

私、何か変なこと言ったのかな・・・・・・

「・・・あ!!!」
「ぶはっ!はははっ!そうか、お前そんなに・・・」

やっと気付いた・・・要約すると、『これから先もたくさんエッチするために、私頑張って腰鍛えまーす☆』って言っちゃったってことだよね?!

「い、いえ!違います違います!そんなにしたいわけじゃなくって・・・」
「はははははっ!」

慌てて否定するけどもう遅い。これってまた宗介さんの笑いが止まらなくなるパターンだ。

「も、もう!・・・あ!で、でも、し、したくないわけでもなく・・・」
「ぶはっ!」
「ちょ、ちょっと!さすがに笑いすぎで・・・ひゃっ!」

・・・ああ、もう何を言ってるんだろう、私。宗介さんがまた盛大に噴き出す。自分で自分が恥ずかしい。でもいくらなんでも宗介さん、笑いすぎ。そんな風に真っ赤になって怒りかけたら、急に身体が宗介さんの方に引き寄せられた。


「ん・・・・・・そうすけ、さん・・・?」
「・・・怒んなよ。ヒカリが・・・・・・あんま可愛いから、つい笑っちまった。悪かった」


宗介さんの胸にぎゅっと抱き寄せられながら、またドキドキが止まらなくなる。

なんだか今の宗介さんはいつもの宗介さんと違うみたい。
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