第30章 ふたりの、初めて。 その7 ※
「ひぁあっ・・・そ、宗介さん!・・・・・・ふっ、んんんっ!」
どんどん宗介さんの動きが激しくなっていく。ただもう必死に宗介さんの背中にしがみつく。どこも離れていたくない、全部宗介さんとくっついていたい。そんな思いから名前を呼んで唇を突き出すと、すぐに宗介さんがキスしてくれる。呼吸も何もかも奪われるみたいなキス。
「んんんっ・・・っはぁ・・・んんっ・・・」
こんな時だって宗介さんと私の身長差が邪魔をする。私はうんっと首を伸ばして、宗介さんも背中を屈めるようにしないとキスできない。首が痛い。息がしづらい。
今日だってこの身長のせいで小学生に間違われちゃった子供っぽい私。
・・・でも、それでもいい。宗介さん、笑ってくれた。宗介さん、そんな私のことが好きだって言ってくれた。それに今、宗介さん、全身で私のこと好きだって伝えてくれてる。
「・・・ヒカリ・・・ヒカリ・・・!」
「そ・・・すけさ・・・っぁ・・・あぁん・・・!」
唇を離して、宗介さんが私の名前を呼んでくれる。何度も何度も。宗介さんに呼ばれるだけで、自分の名前がすごく特別に思える。心が甘く甘く震える。
初めて『ヒカリ』って呼んでもらった日のこと、今でもはっきり覚えてる。あの時、私、宗介さんのこと好きって気付いたんだ。
「っ・・・はぁっ・・・ヒカリ・・・ヒカリ・・・・・・好きだ・・・・・・!」
「っっっ・・・!!!・・・あっ・・あぁぁぁっ・・・!!!」
身体が壊れてしまうんじゃないかってぐらいに、大きく激しく突き上げられる。
そして、宗介さんに『好き』って言われた瞬間、頭の中が真っ白になる。ずっとずっと感じてたお腹の甘い切なさが全身に伝わっていく。ぎゅーっと身体が硬直したみたいになって、自分では制御できなくなる。
「っっ・・・はぁっ・・・!・・・ヒカリ・・・!!!」
痛いぐらいに宗介さんが私を抱きしめて、それと同時に薄い膜越しでも熱いものが私の中に注がれるのがわかった。
「はぁぁん・・・!・・・そう、すけ・・・っぁ・・・宗介・・・・・・」
こわばっていた身体に、甘い気だるさが広がっていく。大好きな人の身体の重さと熱さを感じながら、私は意識をなくした。