第30章 ふたりの、初めて。　その７　※

「・・・ああ・・・すげえ気持ちいい・・・」

気持ちいいというよりは、なんだかつらそうな表情の宗介さん。だけど、おでこに伝わる汗とか少し寄せられた眉とか熱っぽい瞳とか・・・今まで見たことがない宗介さんの男の人としての顔に、なぜだろうまたお腹の辺りがきゅんと甘く疼いた。


「・・・ヒカリ・・・」
「ん！・・・・・・っはぁっ・・・んんっ・・・」

私のおでこにキスをしてくれた後、宗介さんが再び腰を動かし始める。最初はゆっくりと、徐々に動きが速くなっていく。



「・・・はぁんっ・・・あぁんっ・・・！！」

宗介さんが、私の奥へ奥へと突き上げると、そこから熱が広がっていく。もう熱くて溶けてしまいそうな身体が、更に熱くなっていく。

そして、ずっとなくならないと思っていた焼けつくような痛みがなぜか少しずつ消えていく。

・・・違う。痛みは確かにある。だけど、それと一緒に、宗介さんと繋がっている奥の方から甘い蜜がどんどん溢れてきているのがわかった。

「あぁっ！・・・やぁぁっ・・・はぁっ・・・！！！」

宗介さんと私が繋がっているところから、段々くちゅくちゅと言った水音が聞こえてくる。その音と、私があげる声と、宗介さんの荒い呼吸が部屋に響いていて。こんなことが自分の部屋で起きてるなんて信じられなくて、恥ずかしい。だけど、その恥ずかしさが私の頭の中を蕩けさせていく。



「あぁんっ！・・・そ、すけさぁっ！・・・はぁぁん・・・！！」
「・・・お前も・・・よくなってきたか？」

声を抑えることができない。恥ずかしいぐらいに大きな声が漏れるようになってしまって、宗介さんが私の顔を覗き込むようにして聞いてくる。


「っわ、わかんないけど・・・は、はいっ！！」


『わかんないけど』なんて嘘だ。本当はもうはっきりと気持ちいいって感じてるのに、どうして私はこんな可愛くない言い方をしちゃうんだろう。


「・・・はっ！・・・そうか」


・・・ほら、また宗介さんに笑われちゃった。だけど、そんな宗介さんの笑顔にまたきゅんとなる。宗介さんが大好きって気持ちがもっともっと大きくなって、それが更に蜜を溢れさせる。