第28章 ふたりの、初めて。 その5 ※
「あぁぁん!・・・あぁ・・・・・・っはぁ・・・はぁ・・・」
時間の感覚なんてもうとっくになくなっている。だけど、まだしててほしい、そうはっきり思ってしまうぐらいには、宗介さんはすぐに私の胸から顔を離してしまった。
「っん!!」
宗介さんの唇が私のお腹に触れる。くびれもあんまりない、ぷよぷよなお腹。それなのに、宗介さんは啄むようにキスしてくれている。くすぐったい感じ。またお腹がの下がむずむず変な感じがしてくる。この感じ一体何だろう?もっとたくさんキスしてもらえたらわかるんだろうか?
だけど、今度もまた、宗介さんはすぐにお腹から顔を離してしまった。
「っ!」
宗介さんの手が、私のスカートに触れる。びくりと身体が大きく震えてしまう。だけど、宗介さんはそれに気付かないまま、スカートのホックを外しファスナーを下ろしていく。
『待って』
そう言おうとしたけど、それは声にならなかった。スカートがするりと下ろされる。続けてその下に履いていたタイツにも手がかかる。また身体がびくりと跳ねる。
『待って』
また声にならない。タイツもまたすぐに脚から抜けていった。
もう私が身につけているのは下着だけ。さっきまで熱かった身体が一気に冷えていく気がした。
そして、ついに宗介さんの手が下着にもかかった。
「っっっ!!!・・・っ・・・・ふ・・・」
その途端、身体がガタガタと震え出した。
「・・・ヒカリ?」
宗介さんが私の変化に気付いた。
「っ・・・っっ・・・だい・・・じょうぶ、です・・・っ・・・」
宗介さんを心配させないように、無理矢理に笑顔を作って言ってみる。だけど無駄だった。身体の震えがもう自分では制御できない。
今まで身につけていた服を脱いだから寒くなるのは当然だけど、暖房だってちゃんと効いてるし、そこまで寒いわけじゃない。それなのに、なんでこんなに震えが止まらないんだろう。