第28章 ふたりの、初めて。 その5 ※
「・・・・・・綺麗・・・じゃねえか」
「・・・へ?」
「・・・っ!!」
小さな声が耳に入って、固く閉じた目を開ける。少し赤くなった宗介さんの顔が見えて、宗介さんと目が合う。だけど、それを隠すように宗介さんは私の胸元に顔を埋めてきた。
「ひぁっ!!」
初めての感触に、大きな声が出てしまう。そして、その衝撃に浸る間もなく、今度は違う刺激が私に与えられる。
「ふぅんっ!!・・・んんんっ・・・あぁぁん・・・」
宗介さんの舌が胸の先端に触れる。舌で転がすように舐め回されて、身体に電流が走ったみたいに、びくびくと震える。宗介さんの舌が触れる度に先端が硬くなっていくのがわかる。そして、そうかと思ったらすぐに宗介さんがそこに、ちゅうと音を立てて吸い付いてきた。
「はぁん!・・・あぁん・・・ひぁあ・・・」
気持ちいいのか、なんてよくわからなくって。ただもう宗介さんから与えられる刺激に声を上げることしかできない。それは、今まで出したことがないような、鼻にかかる甘えてねだってるみたいな声。こんな声が自分から出てるのも恥ずかしくて仕方なかったけど、止めることはできなくて、私は必死にシーツを掴んでいた。
「んんっ・・・ぁ・・・やぁ・・・」
今度は反対側の胸に宗介さんの顔が移る。さっきまでずっと宗介さんの大きな手で包み込むようにして揉まれていた方の胸。
「あぁ・・・ふぅん・・・はぁぁ・・・」
今度は胸の外側から内側へと、宗介さんの舌がなぞるように進んでくる。なんだかもどかしい感じ。ねっとりしてる舌の感触と、胸に感じる宗介さんの熱い吐息が、そのもどかしさを増していく。
「んっ!・・・っ!・・・ぁぁ!・・・」
宗介さんの舌が先端に近付いていくにつれて、期待が高まってしまうのがわかった。こんなの恥ずかしい。だけど、早く、早く触れて欲しい。
「ひゃぅっ!・・・っあぁん!・・・はぁぁん・・・!」
待ち侘びていた刺激がやってきて、一際大きな声が出てしまった。はしたないってわかってるけど、もう止められない。
宗介さんが吸い上げる度に、なぜだかよくわからないけれど、お腹の下のほうがきゅうんと切ない感じになっていく。