第1章 出会い「なんでこんなとこで飯食ってるんだ?
「俺でよければ聞きましょうか?」
「いいのか?」
「ええ幸人よりは俺の方が
オーナーに年齢近いですから
わかる事もあるかと!」
提案してくる右京
「お前はいい奴だな!」
「そうですかね?」
「俺が女なら惚れてるわ!」
「俺にじゃなくて
その言ってる子にじゃないですか?」
「いやまだ真相がわかってない事もあってな!」
俺の言葉に右京が首を傾げ
聞いてくる
「真相とは?」
「定時よりかなり遅い時間に
帰ってたりな!」
「んーそれは残業では?」
「仕事が出来る子だって聞いてるんだ
そんな子が残業になる事あるか?」
「んー謎ですね!」
「だろ?」
「どんな方かはゆっくり知っていくしかないですよ!」
「まぁな?だいたい想像はつくがな!」
「そうなんですか?」
「その子なすごいイジメられててな!
飯も1人で部屋に鍵かけて食べるくらいにな!」
「え?じゃあオーナーが
謎に思ってることイジメに繋がるんじゃ?」
「おそらくな!
まぁゆっくり知っていくよ」
気になっていたのか
聞いてくる右京
「で?一目惚れなんですか?
「ん?一目惚れではないが
好きになっちまう可能性はあるな」
「そうなんですか?」
クスクス笑いながら言う右京
「オーナーの恋愛ってあんまり
聞かないから新鮮ですね」
「ガキじゃねーんだし
こんなおっさんの話なんて新鮮でも
ないだろ?」
「いいえ!だって女の人作っても
いつも遊びでしたし
いつか刺されるんじゃないかと
ハラハラしてたくらいですもん」
苦笑いしながら言う右京
「まぁな!
正直タイプだって思う女居なかったからな
今まで」
「そうなんですか?」
「ああ!俺自身を見てくれる子なんか
居なかったしな
それに俺、タイプと性癖変わってるだろ?
」
「あー…でしたね」
右京がそれを思い出し
困ったように笑う