第3章 イレギュラー門発生
「ちょっ、先輩!どこ向かってるんですか!?」
『んー、三雲のとこ。木虎どうせ見張りとか言って迎えに行くんだろ?私もちょっとそっちに用事あるからついで…的な?』
あっけからんとして蔵馬はそのまま歩き続ける
警戒区域を出ると換装をとく
待機任務だった為、蔵馬は制服ではなく私服である
「(うわ、相変わらず足細!長!)…なんでそう思うんですか…?」
木虎に聞かれ、蔵馬はようやく立ち止まり、振り向いて笑いながら
『カ・ン♡』
それだけ答え、再び歩き続ける
木虎は止まっていたものの少ししてから追いかける
しばらく歩くと校門までたどり着く
…が、ここで問題が発生する
ボーダーの顔、広報担当 A級5位嵐山隊の木虎 藍
そして、時々だが広報の手伝いとしてメディアにも出ているA級0位蔵馬隊の蔵馬 蔵馬
そんな2人が揃っていて騒ぎにならないのか
否、ならないわけが無い
結果的に
パシャリ
『(市民の対応なんか木虎に任せとけば安心だよね〜。…と思ってたんだけど、なんでこんなにノリノリでポーズ撮ってんの?)』
と、なった
そこへ空閑と三雲が現れる
「なにやってんだ?こいつ…」
「はっ…!…待ってたわ。たしか…三雲くんだったわね。私はボーダー本部所属 嵐山隊の木虎 藍。本部基地まで同行するわ」
木虎がそう言ったことで周囲がザワザワとする
『…さっきぶりね、2人とも。同じくボーダー本部所属 蔵馬隊の蔵馬 蔵馬よ。よろしくね、きっと長い付き合いになるわ』
そう言って三雲と握手をし、空閑に向き直る
『あなたもきっとそう…仲良くしてね?』
そう言い、空閑とも握手を交わす
周りは依然としてザワザワとしている(蔵馬の言葉で更にざわつきだした)が、それを無視し蔵馬は歩き出す
『さ、早く行くわよ』
投げかけられた言葉に木虎が歩き出し、少し遅れて三雲、空閑が早足で追いかける