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飛行機雲 【暗殺教室】

第2章 はじめての時間


 誰かが誘ってくれるなんて予想外だった。
 どの班にも入れなかったことを口実に先生と京都を巡るのもいいかなと思っていたけど、芽生えはじめた気持ちは止まることなく成長していたみたい。
「うん! じゃあ放課後にどこ回るか決めようよ!」
 頷くと、茅野さんは嬉しそうにしてくれた。茅野さんが席に着くまでをぼんやりと眺めていたら、机をトントンと叩く指の音がした。
 その音を出していたのは、スマホを片手にしているカルマくんだった。
「連絡先、教えてよ。クラスのグループトークに#蓮菜#ちゃんだけいないから連絡のしようがないじゃん? 暗殺計画のこととか」
「携帯、繋がってないの」
「は?」
「本体だけは持ってるけど、契約切れてるから」
「あー……」
 そこで会話は終了して、教室に荷物をぱんぱんに詰めたとてつもなく大きな鞄を持った先生が入ってきた。子ども見たく昂奮している先生は、私達との旅行が楽しみで仕方ないと言っていた。
 私も、このクラスでの修学旅行が楽しみだった。ぽかぽかと心が温まっていた。
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