第1章 ルイ様専属騎士、参上!!
「少し休憩を挟んでから模擬戦するから、しっかり水分補給しておけよ」
アランさんの呼びかけで、みんな一斉に影に入って休憩を始める。
『模擬戦?』
「1対1で剣を交えるんだ。本物で怪我しちゃ意味無いから模擬刀でやるけど。大丈夫か?」
『はい!』
お爺ちゃんとやった事がある。
お爺ちゃんは凄く強かったから1度も勝った事は無かったけど、とっても楽しかったのを覚えている。
前にいた所では実戦ばっかりだったから、凄く久しぶりだ。
私にも充てがわれた水分を一気に飲んで立ち上がると、まだ早いってアランさんにチョップされた。
「お前、腕に自信は?」
『人並み程度にはありますよ!』
「了解」
意味ありげにニヤリと笑ったアランさんに、私は首を傾げた。