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ハリポタ

第2章 はじめましてと噛み合わない会話





さて、辛気臭いのはやめやめ!
ダンブルドアからは日本のお菓子詰め合わせだった。次は…、見るからに高そうなラッピング。…ラッピングが高そうって、どういう意味だよって自分でも思うんだけどさ。

何ていうのかな。シンプルな箱に、…なんでか知らんが彼岸花が一輪、添えられている。

「彼岸花って…。

私は一番好きな花だから良いけど、こういう時って普通バラとかじゃないの?この辺の人なら特にさ」

よくわからないセンス。ラッピングだけ見るとルシウスかなって思うんだけど、センスの不明さ辺りはセブルスの気もする。あ、今の結構失礼だよね。さーせん。

包装紙を綺麗に開いて中の箱を覗けば、中には踝まであるロングベストだった。腰元がキュッと絞ってあり、股下からは少し膨らんでいて、スリットが入っている部分はカジュアルに編み込まれている。

長さの割にはとても動きやすそうなデザインだ。

黒地に背面はシルバーで、うっすらとストライプまで入っている所なんかは、スタイルカバーにも持ってこいの服だと思う。スタイルに自信の無い私にしては、デザインも大好物で着回しも出来る。お気に入り間違いなしな一品だ。

「わぁ、これっ!…これ、すっごく素敵!!!…着れるかな。明日こっそり試してみよう。」

綺麗に畳んでから、もう一つ。こちらもシンプルな包を開けて中を覗くと、羊皮紙や羽根ペン。魔法入門書と、綺麗な薔薇が一輪入っていた。

「有難い!」

これは恐らくドラコだろう。クッキーの入った包にカードが添えられていて、母上に手伝ってもらって作ったと書いてあった。ルシウスから甘さ控えめな菓子が好みだと聞いて、日本のクッキーのレシピを探したみたいだ。

愛らしい事をしてくれるじゃないか。私を蹴り飛ばした事は謝るまで許さないが、それでも色々考えて贈ってくれたのだと思うと、正直可愛くて仕方が無い。

あ。カードの裏に続きがあったわ。

「──ノクターン横丁で、僕を隠していてくれた事。気付いていた。別に僕は怖くなんかなかったが…、悪い気はしなかった。ありがとう。──」

成程。ドラコからのプレゼントの意味は“ありがとうの気持ち”って事かしらね?…ん゙っ、がわ゙い゙い゙っ!



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