第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
真っ赤に頬を染めて
目を潤ませたサクラが
指の隙間から俺を覗き見る
「ん?泣いてへんの?」
「ある意味泣きそうや…
治くんの…鈍感…!」
なんや?なんやねん?
顔も耳も赤くて
目も潤んでて…って?
「照れとんの?」
「あ、アカンの!?」
エエけど…いや…やっぱり…
「アカン。
向こうむいとき…」
アカンわ。
今のその顔…
可愛いとか思ってもうた。
もちろん姫凪に感じる様な
こう、ムラムラとかそんなんやなくて。
小さい子ぉとかに笑いかけられたら
あるやん?キュンッと来る事
うん、そんな感じ。