第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
別に興味ないけど
鉢合わせてもうたし
なんとなくで話し掛けたんやけど。
「お…せやな…」
速攻で話し掛けんかったら良かったと
後悔した
「まさかやけど
待ち合わせ時間決めてへんとか
ちゃうやんな?」
この”まさか”が
まさかで終わらないのが
「おい、侑…」
「や、や、かまし!」
侑やねんなー…
隠し切れない焦った顔で
携帯を弄る侑を止めると
「ら、LINEやし!」
わっかりやすいウソ。
発信履歴丸見えやから。
それより!
「待っとるで!って送っとく!
ほな、モタモタしてられん!
行ってくるわ!」
先走り過ぎやろ!